画家 佐藤潤

画家 佐藤潤のブログです。

鷲鷹図


名古屋松坂屋での個展に出展予定の最新作『鷲鷹図』です。
この作品は『三災符籍』がテーマとなっています。
上から、アフリカ大陸でもっとも強いとされている鷹のカンムリクマタカ
中、アメリカ大陸でもっとも強いとされている鷲のオウギワシ
(瞳が神秘的、足が太い)
下、アジア大陸でもっとも強いとされている鷲のフィリピンワシ(サルクイワシ
(大きくてするどいくちばし)
を描きました。


大和絵の絵巻の技法を取り入れ、それぞれの鳥の背景に雲を描いているのは
雲を描くことで時間も場所も越えている、ということを表したかったからです。
実際にこの3羽が一同に会することはありませんので
絵画でしか実現しない世界です。
この3羽は4kg〜最大9Kgまでにもなる大きなたちたちです。


鷹と鷲の違いは身体の模様で、身体が鷲よりも小さく模様があるのが鷹なのですが
一番上に描いている『カンムリクマタカ』は鷹の中でもずば抜けて大きいものです。
3羽の大きさはそろえて描きましたが
実際に一番大きいのは「オウギワシ」です。
鷹や鷲の勇ましい目とたくましい足を見ていると
古代の人々がその姿を護符としていたのがわかるような気がします。
一緒に描いたのはセッコクの花です。